オロナインで口唇ヘルペスは治りません!

口唇やその周辺が腫れたり、水ぶくれや潰瘍ができたりとなにかと厄介な症状をもたらす口唇ヘルペス。
そんな中、手元に口唇ヘルペス用の薬がないとき常備薬であるオロナインを塗って代用しようとする方が意外に多いです。
しかし、結論から言ってしまえばオロナインに口唇ヘルペスを治す効能はありません。
もし、誰かから「オロナインは口唇ヘルペスを治すことができる」といった嘘情報を聞いても信用しないようにしてください。
そもそも、口唇ヘルペスの症状は「単純ヘルペスウイルス」に感染することによって発症する感染症、つまり病気です。
口唇ヘルペスの症状を改善させる、言い換えれば病状を改善するには皮膚や粘膜で活動しているウイルスの働きを抑制し退治する必要があります。
口唇ヘルペスが起こる要因である単純ヘルペスウイルスに効果を発揮する、抗ヘルペスウイルス薬を使わなければなりません。
一方、オロナインは真菌・雑菌の活動を抑制するものです。
虫さされからくる炎症を抑えたり雑菌の活動を抑制する効き目はあっても、単純ヘルペスウイルスなどの「ウイルス」に対しては効かない薬です。
細菌とウイルスは根本的に違うものなので、オロナインが口唇ヘルペスに効かないということは自ずと分かるはずです。
このように、皮膚疾患をはじめとしてさまざまな症状には、それに適した治療方法が必要となります。
どんな症状にでも効く万能薬は存在しません。
疾患が生じる仕組み・メカニズムを把握した上で薬を服用することが大前提です。
このような嘘・迷信にだまされたり、「何となく効くと思う」や「今はこれしかないから、とりあえず使っておこう」といった安易な考えで服用しないようにしましょう。
ちなみに、口唇ヘルペスは再発症状に悩まされるケースが非常に多いことでも知られています。
一年に6回以上発症している方は、それが本当に口唇ヘルペスなのかという確認も含めて一度皮膚科に診てもらいましょう。

オロナインの成分が逆に症状を悪化させることもある

さらに言えば、オロナインの成分によって逆に口唇ヘルペスの症状を悪化させることもあります。
オロナインの商品説明欄の「効果・効能」の項目を見れば分かるように、「水虫・たむし」にも効果があります。
真菌・雑菌に対して一定の効果がある、つまり直接ダメージを与える効果があるということには、「肌にもダメージを与える」という事実も隠されています。
手や腕、足など比較的丈夫な皮膚組織に対して塗布するのであればさほど肌への負担も大きくなく心配はありません。
しかし、口唇や口腔内の粘膜組織といった繊細な部位の患部に塗るには、刺激が強すぎます。
当然ながら患部以外の周辺の顔の繊細な皮膚や粘膜にも刺激が与えられ、ダメージを受けてしまいます。
症状が悪化するばかりでなく、被害の範囲が広がってしまう恐れまであります。
そのため、口唇ヘルペスに対してオロナインを使用するのは一刻も早くやめて、単純ヘルペスウイルスに効果のある抗ウイルス薬を服用するようにしましょう。
代表的な抗ウイルス薬としては、アシクロビルなどが一般的に有名で効果が高いです。
ただし、再発ではなく初めて症状が出たときや症状が重いときはドラッグストアなど市販薬に頼るのではなく、専門の皮膚科で受診して処方してもらうようにしましょう。
症状によっては、外用薬ではなく内服薬や点滴を処方しなければならないケースもあるからです。
ドラッグストアで販売されている抗ウイルス薬は再発した方に向けたものです。
再発した場合は、生活習慣や食生活の改善を行うとともに、市販の抗ウイルス薬を併用する再発抑止療法が効果的です。
ただし、しばらく服用しても効果が薄いときは皮膚科に相談するようにしてください。